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YZR250

「YZR250」はヤマハが13年ぶりに開発した全面新設計のGP250ファクトリーマシン。YZR500の開発過程で試作した2軸クランクV型60度エンジンをデルタボックスフレームに搭載した。車重は100kg未満の80psを出力。一時期的に活躍が中止された間、TZ250Mが登場し、後にTZR250にエンジンのテクノロジーが引き継がれたバイクでもある。

※画像左は初期のYZR250(1986年)、右は1987年以降のYZR250

YZR250の戦績

YZR250は1986年に初タイトルを獲得、グランプリで活躍したのは1986年~2000年に間。この間タイトルを3回獲得したマシンとして成功したと言える。

1990年に基本設計の良さを象徴するかのようにジョン・コシンスキーが2度目のタイトルを飾ったが、1993年にヤマハは主力マシンをTZ250に切り替えたことにより、YZR250の活躍は一時中断する。

その後、車名はTZ250"M"とされたが、2000年にYZR250としてオリビエ・ジャックが3度目のタイトルを獲得する。

もし、TZ250でなければYZR250の戦績が伸びていたかもしれないとされている。

YZR250のスペックや装備

エンジンは水冷2ストロークV型2気筒で、同時爆発エンジン(同爆)であったため始動性が悪かった。そのためスタートでの出遅れが予選でポジションを取れない場面が多かった。(始動しない影響で後続から追突される事故も発生していた)

※画像はジョン・コシンスキーがタイトルを獲得したときのエンジン

しかし、YZR250はスタートが速かく、トップスピードもありニッシン製のブレーキシステムも性能が良かった。

フロントディスクにはカーボン製の273mmディスク2枚、強力な4ポットラジアルキャリパーを装備していた。

ホイールは6本スポークの鍛造マグネシウム製で、ダンロップの17インチタイヤを前後に履き、スイングアームはチャンバーの配置の影響もあり左右非対称の形状で、空力特性を考慮し、ライダーの背中の形状に沿った曲線的なリアカウルを装着していた。

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